睡眠 睡眠薬

覚醒系が興奮し過ぎ!睡眠薬の作用は神経活動の抑制で心地よい眠りを作る

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睡眠薬の作用は神経活動の抑制で睡眠に導く

睡眠薬の作用が知りたいです。最近眠れない日が続き、精神的にしんどくなっているので、心療内科に行きました。眠れないならうつ病ではなく、睡眠障害の不眠だよと診断され、睡眠薬を処方されました。お医者さんが処方してくれるので、疑いはないのですが、睡眠薬を作用を少し知って、自分が納得してから服用したいと考えています。

このようなお悩みである「睡眠薬の作用」をこの記事では解説します。

私は睡眠を専門に身体の自然の力で快適な睡眠に導いていくパーソナルトレーナーのtakです。

睡眠が損なわれると睡眠負債と言われるように、人生の行動のパフォーマンスに支障が出て、あなたの思うような人生ストーリーが作れなくなる、そんな方が急増しています。

ストレスがたまり慢性疲労が身体と心に出てくると眠りにつきにくくなる。
こんなとき、睡眠薬を服用した方がいいのか少し悩んでしまうもの。
睡眠薬をまったく知らないとそのまま自然に睡眠が取れなくなってしまう不安もあります。

睡眠薬を服用すると眠りやすくなるのは、どのような作用で起こるのかを知ってみたいですよね。

しかし、睡眠薬を服用する方のほとんどは睡眠薬の作用を知らず、依存するか服用すれば眠気を誘発でき睡眠のストレスがなくなるのに完全に拒否するかの選択を取っているのです。

この記事ではあなたが気になっている睡眠薬が安全なのかどうかを理解してもらうために、睡眠薬の作用について書いていきます。

睡眠薬の作用を理解すると、脳内の神経活動の基本知識が手に入ります。
すると、脳内全体の働きが何となく見えてきて、睡眠についての理解も深くなり、眠れないという毎日の不安から解放されます。

私は脳科学と神経生理学の研究を独学で21年近くかけてきました。
実体験を織り交ぜて、記事を書いていきますので、読んでおられるあなたと同じ目線で読むことができ、それによって見るだけで脳内にインプットされます。ぜひ最後までお気軽に見ていってくださいね。

この記事を読んで分かること

  • 睡眠薬の作用は覚醒系を抑制する
  • 睡眠薬の作用はシナプスにある抑制系の受容体にスイッチを入れる
  • 睡眠薬の作用を活用した主となるのはベンゾジアゼピン系の睡眠薬

この記事のライター

感覚で身体を変化させるスキルを持つパーソナルトレーナーtak

パーソナルトレーナー歴;21年
運動しないで美しくなれる方法を研究
わたしのパーソナルを受けた女性は年齢不詳になると人気が出る
運動しなくても美しさが保てるように、皮膚接触で脳を修正し、免疫、循環から変化させるパーソナルトレーニングを実践。
趣味;読書(哲学書)街をウォーキング、温泉に入る
あなたに出会える日を楽しみにしています。
メンタルトレーナー兼パーソナルトレーナーtak

takのコアパーソナルトレーニング

睡眠薬は脳内の覚醒系のバランスをコントロールして睡眠を作り出す

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睡眠薬の作用は脳内の覚醒バランスをコントロール

睡眠薬は脳内の神経活動を高め、人間の身体と精神を外界に意識を強く向ける神経伝達物質による覚醒系の神経システムをコントロールする作用があります。

私たちは乳幼児期から当たり前のように睡眠を取り、成人になってからも誰から教えられることもなく、夜になると眠気が出てくるため、睡眠は人間が行なう行為に1つになっています。

睡眠は脳を休息し、身体の筋緊張を緩め、その間に身体は大地である平面的物理作用に集中し、リセットするのです。
睡眠という行為は、他の全身に細胞をたくさん持ちそれらを神経回路を繋ぎ、摂食行為、性行為などを行なうすべての生物に与えられた、ヒーリング作用なのです。

しかし、そんな自然に調和された睡眠ができなくなる経験を誰もがします。
睡眠がスムーズに取れなくなると、自然を破壊される危機意識が高くなり、人は睡眠について考え、深く悩んでいくのです。

人間は年齢を重ねていくと、さまざまな環境に変化して衣食住を行為として行ない、複数のあなた以外の他者と結びつきを持ち、社会活動を行っていくとストレスが生まれ、そのプレッシャーを神経系はコントロールしてくれますが、コントロールしきれないこともあります。

そんなとき、ストレスは神経系の調和を乱し、無意識に自然環境と適応してバランスを取っていた睡眠と覚醒がコントロールできず、睡眠が取れないという身体現象です。

自然の行なえていた睡眠が取りにくくなるのは、当たり前に生きるためにできていた呼吸が苦しくなると病気かなと疑うのと同じように睡眠に対しても悩み始めるのです。

人によって環境に潜む現象を捉えた悩みはさまざまあります。
あなたにとって心が傷つく出来事があったとしても、他者は同じ出来事でも心が傷つかない場合もある。

でも、睡眠が取れないという身体現象は、自然と対話ができない状態となっているので、すべての人が苦しい、怖い、生きるのが難しい、といった不快な認識を与えます。

そのような睡眠の悩みを改善してくれるのが睡眠薬。
どれぐらい睡眠が取りにくくなったときに睡眠薬を服用すればいいのかは、あなた自身が自分に問いかけて決めないといけません。

睡眠薬を処方するのは、心療内科医ですが、睡眠は自然に行なえる神経活動をあなたは十分に持っているので、睡眠が取りにくい悩みを解消するために睡眠薬を服用するというのが絶対的な選択ではありません。

それでも睡眠が取りにくいと悩まれているのは事実ですので、睡眠薬の作用を知ってもらい、その作用が自然に睡眠が取れる脳内の神経活動だというのを知ってもらえると、睡眠薬を服用してもしなくても睡眠が取りにくい悩みから解放することができます。

では、睡眠薬をの作用で基本となっている仕組みを見ていきましょう。

睡眠薬を服用すると、10分以内に眠気が出て、知らないうちに睡眠に入っています。
睡眠薬には作用の効果時間がさまざまあるので、超短時間作用する睡眠薬を服用した場合に限定すると10分以内で眠れます。

睡眠薬には超短時間、短時間、中時間、長時間と効果時間の作用が症状に応じてさまざまな種類があります。そのような睡眠薬の種類を詳しく書いた記事が、あなたにでも分かる不眠を改善する睡眠薬の種類|医師とあなたが共有しておこうです。また見ておいてください。

特に超短時間作用の睡眠薬を服用すると、10分以内で睡眠に入るので、何か特殊な魔法を使ってそうに思ってしまいます。睡眠薬の仕組みは、睡眠の反対側の神経活動の覚醒系を少しだけコントロールしているのです。

コントロールするというのは、覚醒系に働きを持つ物質を抑える仕組みで、その仕組みが睡眠薬の薬剤にはあるのです。
覚醒系の物質を抑えるためには、覚醒系を高める物質が出るセンサーを脳科学の研究で何度も睡眠に携わる研究者が探し出してその部位に、そのセンサーのスイッチをオフにする働きの薬剤を開発しました。

さまざまな脳科学の研究で、覚醒系を抑えるには、脳内全体の覚醒系とその働きをコントロールする抑制系のバランスであることが判明したのです。

睡眠薬は、脳内の神経活動の全体の作用するネットワークである覚醒系と抑制系のバランスをコントロールする作用

超短時間作用の睡眠薬を服用すると10分以内で睡眠に入れるのは、睡眠薬の作用によって脳内の覚醒系と抑制系がコントロールされているからです。

この脳内で行なわれている覚醒系と抑制系は、ある特別な働きを持つ物質がその神経活動を実現させています。

その物質を神経伝達物質といい、脳内の各神経伝達物質に応じてエリアを持つ受容体が存在しそこにシグナルが伝達されると、覚醒系の神経活動と抑制系の神経活動に切り替わるのです。

睡眠薬の作用に関わっている神経伝達物質を次に章では詳しく見ていきます。

まずは無料カウンセリングで

睡眠薬の作用は脳内の覚醒系の神経伝達物質の受容体を抑制させる

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睡眠薬の作用は覚醒系神経伝達物質を抑制

脳内には、神経伝達物質という細胞と細胞をつないでいる神経線維に電圧を高めることで情報を伝えるために物質があります。

この神経伝達物質の微調整を睡眠薬の化学的作用によって睡眠の世界へとスムーズに導いてくれるのです。

神経伝達物質の働きの仕組みを解説します。
神経伝達物質は、神経細胞の先端部にあるシナプス小胞から放出されます。

神経活動がないときは、シナプス小胞内に神経伝達物質は蓄積され、次の活動に備えています。
シナプス小胞内の神経伝達物質が放出されるには、ある最低ラインの基準が設けられて、簡単に放出されないような構造。

ある最低ラインの刺激の電気信号が行なわれるとシナプス小胞内に蓄積された神経伝達物質が放出されます。
このときに電気信号を神経活動による活動電位(かつどうでんい)といいます。

神経伝達物質がシナプス小胞から放出されたら、それらの物質はどこへいくのでしょうか?

神経伝達物質は、次に向かう部位が決められています。
そこは、最も近いところにある次の島である細胞に向かって放出されるのです。
次の島にあるのは、神経伝達物質の受け皿である神経細胞の受容体(レセプター)。

神経伝達物質が次の細胞の受容体にはまり込む特有の形をしているのです。
Aの神経伝達物質はAの受容体に、Bの神経伝達物質はBの受容体に特有の形を持っています。
AがBの受容体に接続することはありません。

睡眠薬は、睡眠と覚醒の関わる神経伝達物質の放出をコントロールし、迅速に放出を促し、次の細胞の受容体に接続させられるので、睡眠にすぐに入っていけます。

睡眠と覚醒に関わる神経伝達物質を解説します。
その神経伝達物質とは、抑制系に働くGABA(ギャバ)、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン、アセチルコリン、グルタミン酸です。

神経伝達物質は他にも体内で生成、放出されていますが、この記事では睡眠と覚醒に関わる物質に限定して見ていきます。

GABA(ギャバ)

GABAはγアミノ酪酸(がんまあみのらくさん)と言われる神経伝達物質。
脳科学の研究では、GABAは脳内で高濃度で発見され、人が生きるためにかなり重要な機能を担っていると考えることができます。

GABAはγアミノ酪酸という化学構造で、アミノ酸で作られている神経伝達物質です。
基礎となる構造は、酵素であるグルタミン酸デカルボキシラーゼによるグルタミン酸からGABAは作られています。

GABAをはじめとする神経伝達物質は、どのように産生されるのでしょうか?
すべての神経伝達物質は、神経細胞の末端に器官であるシナプス小胞で産生されます。
神経細胞内で細胞間の情報伝達がシナプス小胞にされると神経伝達物質を生み出すのです。

脳内の神経線維である中枢神経内のいたる部位にGABAを産生するシナプス小胞が存在します。
GABAを産生するシナプス小胞が多ければ多いほど、受け入れる受容体も多くなり中枢神経系には複数で見つかっています。

GABAは抑制系の働きを持つ神経伝達物質なので、アクセルをふかせる覚醒系を抑えるのはブレーキ機能を持つGABAだけです。

覚醒系の細胞を目覚めさせ、行動、思考、判断などの神経活動をコントロールするだけに、脳内にあらゆる部位に存在するのは納得ができます。

睡眠薬で超短時間作用のベンゾジアゼピン系はGABA受容体を反応させる薬剤で構成されています。
GABAを脳内の神経細胞のシナプス小胞からの放出を待たずに、受容体側に反応させ、GABAの産生を促し、その作用から覚醒系を抑え、睡眠に導入させることができます。

GABAは全身の神経細胞で介在ニューロンの働きを持っています。
介在というのは、ニューロンとニューロンとの間に短い神経線維で、直接ニューロン同士が接続すると過剰な興奮を生んでしまうのを効率良く抑えます。

神経細胞は電子(イオン)の作用による活動電位を高くする、または特殊な構造を持ち、限られた神経伝達物質と結合してその物質を産生するGタンパク質共役受容体を興奮させるGタンパク質によって興奮します。

神経細胞は電圧を上げることで前の神経細胞から次の神経細胞に活動を促すように伝達します。
電圧を上げる状態が長く続くと神経細胞自体を破壊することになってしまいます。

過剰な興奮は神経細胞を破壊しかねないため、介在ニューロンによって活動電位を少し緩めることで神経伝達をスムーズにできるのです。

中枢神経から末梢神経への活動電位が高い神経細胞に介在ニューロンがあり、そこでGABAは神経伝達の興奮を少し抑える働きをしています。

GABAによる介在ニューロンの部位を下記にまとめておきます。

  • 線条体の中型有棘ニューロン
  • 線条体介在ニューロン
  • 小脳・海馬のかご細胞
  • 小脳プルキンエ細胞
  • 嗅球顆粒細胞
  • 網膜アマクリン細胞

線条体とは運動を予期してスムーズに運動が実現できるための計画をする大脳基底核にある細胞の核の集まる部位。
大脳皮質と小脳、脳幹網様体の神経線維が集まるため、興奮が強くなりやすい部位です。
ここにGABAが抑制介在ニューロンを行なってくれています。

この作用が壊れると、パーキンソン病をきたし、不随意運動と言って手が勝手に震える状態の振戦(しんせん)が出てきます。

パーキンソン病をきたして出てくる身体反応は、GABA抑制介在ニューロンが効かなくなるからです。
その結果、興奮作用ばかりが行なわれ、運動がコントロールできず、手足が勝手に動き出すのです。

GABAは、身体と精神を生きやすくしてくれているのです。

睡眠薬には、GABAが大きな作用を持ってくれています。

セロトニン

睡眠薬は覚醒系のセロトニンを抑える作用によって睡眠に導きます。
セロトニンとは、心に癒しを与える神経伝達物質。

セロトニンが覚醒時の日中に豊富に神経系に放出されていないと睡眠に影響を与えます。
でも、睡眠がスタートすれば、セロトニンは次の日の朝の覚醒のために休息が必要なのです。

睡眠薬を服用するとGABAがセロトニンを抑制し、睡眠に導いてくれます。
そして次の日の覚醒のためにセロトニンを温存することができるのです。

セロトニンは太陽の光に反応して放出が増えます。
睡眠から覚醒に切り替わる明け方には、外界の太陽の明るさを網膜を通じて視床前部にある視交叉上核が受け取った後、脳幹網様体のセロトニン神経核に伝達し、セロトニンを放出します。

雨が多い梅雨の季節では、朝から太陽が雲に隠れている日が続きますので、セロトニンが外界の光刺激に反応せず放出しないので、抑うつ的な精神状態になりやすいです。

睡眠薬では、GABAの放出を促進し覚醒系をコントロールし、セロトニンを抑えることで睡眠に導きます。
睡眠薬はセロトニンに直接作用しているのではありません。

セロトニンは覚醒系で細胞を起こす働きなので、アクセルを強く踏むと車のスピードが速くなるのようなもの。
セロトニンを睡眠薬によって抑えることは難しいのです。
睡眠のためには、GABAが間接的に抑制によってセロトニンにストップをかけることができます。

セロトニンの放出をコントロールし睡眠に導くには、睡眠薬以外の薬もあります。
その薬とは、うつ病に効用のある薬がセロトニンをコントロールしてくれます。

うつ病の治療で処方するSSIRと言われる薬はセロトニンの働きを良くします。
SSIRは選択的セロトニン再取り込み阻害薬と言われ、うつ病をきたすとセロトニンの放出で受け取る受容体の反応が速くなり、何度もセロトニンの放出を要求し、セロトニンが枯渇します。

その結果、セロトニンが脳内に放出されなくなり、癒される感覚が消え、抑うつ状態となります。
うつ病になると、睡眠障害でなくても睡眠が取りにくい状態に。
そこでSSIRはセロトニンが受容体に取り込まれる速度を遅らせる効用のある薬なのです。

覚醒時の脳内のセロトニン放出が豊富になり、受容体に取り込まれる速度がゆっくりになれば、いつも精神的に癒された感覚が生まれます。

セロトニンが日中豊富に体内にあると、睡眠に入るときにGABAの抑制の反応がとても良くなるのです。

睡眠薬以外に効用の高いのは、うつ病で使用されるSSIRという薬です。

ノルアドレナリン

ノルアドレナリンは覚醒系の神経伝達物質で、睡眠薬の作用に反応します。
睡眠薬に含有するGABAの抑制の作用で、ノルアドレナリンは抑えられ、睡眠に導くことができます。

睡眠薬は決して万能の薬ではありません。
睡眠薬を服用して自然睡眠を回復できるのは40%の方しかいません。
残り60%は、睡眠薬はやめてまた不眠状態の戻されるか、睡眠薬に依存して服用し続けるかです。

睡眠薬で効用があまりない方の脳内の状態に、このノルアドレナリンが深く関わっています。

ノルアドレナリンが脳内で放出が増えると覚醒系にスイッチが入ります。
睡眠薬の効用でGABAの受容体を刺激すればノルアドレナリンは軽減し睡眠に入っていける。
でも、ノルアドレナリンは少し複雑で、環境内であなた自身に不安が強くあるなら、ノルアドレナリンの放出が増えます。

不安がなかなか取れないとか不安障害と言われるような1日中不安によって生活に支障が出るレベルの不安を抱えているなら、ノルアドレナリンが増えているので、睡眠薬がなかなか効きません。

不安以外にも、うつ病をきたすとノルアドレナリンは軽減しストップします。
昨日の晩、就寝時にはそこまでひどくなかったのに、朝起きると動けなくなって仕事を休む以外できる選択肢がなかったという経験された方がいます。

この状態が典型的なうつ病の病態。
ノルアドレナリンが睡眠中のGABAによって抑制されたまま枯渇してしまったんですね。
うつ病の治療では、セロトニンとノルアドレナリンの生成と放出を増やす効用として作られた薬が出ています。
SNRIと2009年に承認されたNaSSA。
これらの薬は、ノルアドレナリンの放出を増やして、うつ病を改善させます。

睡眠薬はGABAの抑制系の受容体を刺激して覚醒系を抑えることで睡眠に導入できます。
睡眠薬のおかげで睡眠は導入できたのに、日中意欲が低下して社会生活に支障が出るのなら、ノルアドレナリンが枯渇しています。

睡眠薬を服用しても効果が見られないなら、あなたの環境内で受けるストレスなどで不安が強くなっているためです。

ノルアドレナリンはセロトニンとともに覚醒系の神経伝達物質です。

ドーパミン

睡眠薬はGABAの抑制系の受容体を刺激して睡眠を促します。
つまり、GABAが睡眠を取らせない働きの覚醒系を抑えることで睡眠が取れるようになるのです。

目覚めに関わっている覚醒系の神経伝達物質の1つにドーパミンと言われる物質があります。
ドーパミンは環境から受けやすく枯渇しやすく過剰放出しやすい物質です。

適度に放出されると生きることへの意欲に繋がります。
やる気がなく、何もしたくないって思うときは環境内で受けたストレスでドーパミンが抑制されている脳内の状態。

他者の話を聞いて共感するときの心の動きを生み出すのはドーパミンの働きです。
ドーパミンが人の心の内側のさまざまな情緒のセンサーを刺激します。

ドーパミンの放出が多い方は、共感力がとても強くなり、まるで自分の出来事のように感じ取ります。
他者が悩んでいる深い心情を共感し、その他者と同じ身体症状が出てくる方がいます。
そのような方はエンパスと言って共感力が敏感で、脳内のミラーニューロンで想像されてしまうのです。
ドーパミン放出が多く共感力が高く身体に疲れを感じている方のために書いた記事が、日常生活で共感力をコントロールして心のストレスを解消する方法|40代女性の疲れを減らすです。共感力が高くて疲れやすいと思われる方がいましたら、ぜひ見てみてください。

ドーパミンが過剰に放出されると、現実世界で起こる事象以上の想像性が生まれます。
現実世界を超えた経験のない自分が知覚できない事象を予期してしまうのです。

適度なドーパミン放出なら、情緒が働き良い精神活動となるのですが、ドーパミン放出が過剰なら共感力が高くなる以上に情緒不安定となります。

情緒不安定が精神状態で長く続くと現実世界と精神が解離(かいり)するか同一化され客観性が失われ精神活動が止まります。
そして、幻想妄想状態が起こり、自己が知覚できず、他者が見て異常行動を取るようになります。

  • 幻想:根拠のない空想・とりとめのない想像
  • 妄想:正しくない想念・ない事に対して病的原因から抱く誤った判断・確信

ドーパミンは中脳の黒質に神経核を持ち、そこで放出されたドーパミンは大脳基底核という運動計画を作り出すために使われます。

幼少期に身体活動の機会が家庭環境や学校生活でなく、筋肉から入ってくる自然環境から受ける重力や重心を作る大地の感覚がないと、脳内では自らドーパミンを生成することになります。

自然に身体活動によって生まれたドーパミンではなく、ドーパミン神経核のある黒質が自ら細胞の運動を過度にして生成しました。

その結果、ドーパミンの放出が過剰に増えることになります。
ドーパミンの放出が過剰になると筋肉の緊張の微調整ができなくなり、硬い筋肉を作ります。

ドーパミンが適度に放出されているなら、行為に応じて行なわれる運動によって筋肉の緊張は緊張したり、緩んだりできます。

このような身体活動の乏しさとまたは過度にスポーツをし過ぎてドーパミンの放出が増えすぎると、そのうちドーパミン神経核からドーパミンが生成できなくなっていきます。

この状態が、パーキンソン病といい、黒質からドーパミンが生成できなくなり、大脳基底核でやるべき運動計画が事前にできません。

睡眠薬は、覚醒系の神経伝達物質のドーパミンを抑制して睡眠に導きます。
パーキンソン病の予兆のある方は、睡眠薬を服用するともともとドーパミンの放出が軽減するので、さらに抑制されていきます。

睡眠薬を服用した次の日の朝身体がカチカチで起き上がりにくいと感じたなら、ドーパミンが枯渇する神経活動となっていることもあります。

その場合、神経内科を受診してもらうのが良いです。

アセチルコリン

睡眠薬は神経伝達に不可欠な神経伝達物質であるアセチルコリンを抑制し、脳全体の神経活動を抑え、睡眠に導きます。

運動神経の神経接合部のシナプス小胞から身体活動によって筋肉の収縮を予期する運動プログラムが作動すると、特定の筋肉にアセチルコリンが放出されます。

アセチルコリンがまったくなければ、筋肉を収縮できません。
生きるためには身体を使った行為をしなければ摂食行為、排泄行為、睡眠行為などすべてが実現できなくなりますよね。
アセチルコリンが生成されないと、筋肉は使えなくなるのです。

睡眠薬はアセチルコリンをも抑制し、筋肉を弛緩させる状態を作り、睡眠に導きます。
筋活動が睡眠中に出てしまうと不眠の症状である中途覚醒や早朝覚醒が出てきます。
交感神経が優位な神経活動の方は、アセチルコリンの放出が抑制できず、筋活動が睡眠中にも出てしまうので、筋肉の緊張が高くなり、そのうち筋肉が短縮してきます。

筋肉の短縮は、骨盤の位置をニュートラルに保持できなくなるので、睡眠中に身体の無理なねじれ感で覚醒系が働きやすくなります。

睡眠薬はアセチルコリンを抑制し、筋肉が弛緩します。
アセチルコリンを抑制すると朝起きて覚醒が高くなってもアセチルコリンの放出がすぐにできない状態も出てきます。
ベッドから上体を起こし、足をベッドの端から床に垂らした後に立ち上がろうとすると、太ももの筋肉である大腿四頭筋や太ももの後ろの筋肉であるハムストリングスが収縮できない状態になり、筋肉に力が入らなくなるのです。

全身の姿勢が適切でないと、膝や足関節に身体の重量が急にかかり、激痛が発生します。

膝痛を抱えている方によくある身体反応で、筋肉と神経接合部でアセチルコリンが不足するから、膝を支えために活動しないといけない大腿四頭筋が収縮できません。

筋肉が膝を安定させず支えないため、膝の関節のダイレクトに負荷がかかるのです。

睡眠薬を服用すると、朝起きてすぐに足首や膝に痛みが強くなったという症状があります。
この症状は、足首や膝の機能が悪くなったのではなく、睡眠薬のGABA抑制系が入眠時に高くなり、アセチルコリンを抑制するからです。

睡眠薬は、特に超短時間作用を服用すれば余計ですが、睡眠にスムーズに入ることはできます。
しかし、アセチルコリンが抑制され、筋肉の活動の効率が悪くなるケースがあります。

現状の筋肉と運動神経との連動性を確認した上で、睡眠薬の処方を考えることが大切です。
睡眠薬には、作用時間の異なるタイプが開発されていますので、GABA抑制系が弱く、ゆっくり効果が出る睡眠薬を選択するようにしましょう。

睡眠薬の作用時間の違い

  • 超短時間型(ピーク時間3〜4時間・作用時間6時間以内)
  • 短時間型(ピーク時間5〜6時間・作用時間12時間以内)
  • 中時間型(ピーク時間7〜8時間・24時間以内)
  • 長時間型(ピーク時間中時間型以上・30時間以内)

グルタミン酸

睡眠薬はGABA受容体を興奮させる作用を化学構造にして薬剤で、神経活動を興奮させる物質に対して抑制させていき、睡眠に導入させるのです。

睡眠薬を服用すると抑制する神経活動を興奮させる物質にグルタミン酸があります。

グルタミン酸とは、身体の基礎構造を支えている必須アミノ酸の1つです。
グルタミン酸は産生の強い味を持ち、ナトリウムと化合させて食品加工会社が旨みを引き出すために旨み調味料として使用しています。

グルタミン酸は神経活動において興奮させる働きの神経伝達物質です。
記憶や学習の神経活動には欠かせない神経伝達物質がグルタミン酸。

グルタミン酸は酸性がかなり強く、脳内での放出が増え過ぎると、細胞死やパーキンソン病、抑うつなどの神経伝達に病的な症状が出てきます。

睡眠薬は、グルタミン酸も興奮性の神経伝達物質なので抑制します。
その結果、睡眠薬の服用により、記憶や学習に影響が出ることもあります。

どうしても不眠などの睡眠障害は中高年者に多く出てきます。
若い年代より中高年者には、肝臓や腎臓、泌尿器などの疾患や機能低下を持つことが多いです。

睡眠薬を服用しても代謝機能と体外に排出する時間がかかると体内で睡眠薬が長く滞留します。
GABA抑制系にスイッチ入れる時間が長くなると、物忘れ、朝起きたときの今何をしようとしたかなどの行動が分からないというせん妄などの精神症状が出るのなら、睡眠薬を見直す必要が出てきます。

睡眠薬は睡眠をスムーズにさせますが、1人1人の個々の神経活動に関連してきますので、医師の診断力にかかっているのです。

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GABA(γアミノ酸)受容体を興奮させ覚醒系を抑制して眠気を作る

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睡眠薬の作用はGABA受容体を刺激

睡眠薬の作用は、抑制系の神経伝達物質を脳内で放出を増やすことで、覚醒系を抑え睡眠に導きます。
抑制系と覚醒系はアンチなペアになるのです。

この記事の前半の章でも解説しましたが、睡眠薬を服用すると睡眠に導かれるのは、GABAと接続する受容体を刺激してGABAを脳内に増やすからです。

GABAは、γアミノ酪酸という物質です。
アミノ酸で作られているGABAなどの神経伝達物質は、特定の神経細胞でしか産生されないアセチルコリンやモノアミン系の物質と違いアミノ酸はすべての細胞の構成要素ですので、どこででも産生することができます。

睡眠薬はその効果を活かして、脳内だけでなく全身の筋肉も活動を抑え、睡眠モードにすることができるのです。

GABAは覚醒と睡眠が切り替わるときに、自然に覚醒系を抑制する分量だけ放出されます。
覚醒系が抑制され睡眠に入ると、GABAの放出は抑えられ、あとは概日リズムである太陽の動きに合わせた体内時計に任せるシステムです。

睡眠薬は、作用時間が続く限り、GABAを産生し放出を繰り返します。
睡眠薬には、眠れないという個々の症状に合わせてピーク時間と作用時間がそれぞれ効用の違うタイプが開発されています。

ピーク時間が最も短い睡眠薬で服用後1時間以内に効果が出てきます。
作用時間は3〜4時間。作用されている時間内はGABA抑制系がスイッチ入ったままになり、作用時間の間は脳内にはGABAの放出が増えます。

つまり、GABAの放出を増やすというのは、睡眠薬は脳の活動を抑えて睡眠に導く作用があるのです。
当然、睡眠薬には副作用が出てくる場合もありますので、自然睡眠が人間の生体にとって最適なのです。

抑制系に働くGABAについてもう少し詳しく見ていきましょう。

GABAはアミノ酸でできており、脳内のいたるところに受容体が存在します。
しかし、覚醒系の神経伝達物質であるノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンはモノアミン酸で作られています。

モノアミン酸はGABAのアミノ酸よりも生体内で豊富に生成させることができます。
アミノ酸は食物でしか摂取できない必須アミノ酸があるように生体内で作りにくい物質。
つまり、自然環境で得たエネルギーで育った人以外の細胞から摂取しないと体内に増やせないのです。
抑制系は覚醒系よりも働きにくいのです。

覚醒系の神経伝達物質の基礎のモノアミン酸は、全身にモノアミン酸を活性化する酵素がたくさん存在します。
モノアミン酸化酵素といい、生体のほとんどのミトコンドリアの外側を覆っている外膜内の存在。
ミトコンドリアは酸素を供給するとエネルギーに変換してくれる細胞膜内の器官です。

モノアミンを酸化させる酵素にエネルギーが供給されると覚醒系の神経伝達物質が放出できる仕組みになっています。
多くの人が不眠を抱えて悩んでいるのが生体内の仕組みで証明されます。

モノアミン酸化酵素は、人間においてMA0-AとMAO-Bの2種類が存在します。
それぞれ神経系とアストログリア(星状膠細胞)に存在し、MA0-Aは肝臓、胃腸、胎盤で見つかっています。
MA0-Bは血液血小板に存在します。

そしてMA0-AとMAO-Bにはそれぞれモノアミン系神経伝達物質の調整をし合っています。
MAO-Aはノルアドレナリンとセロトニンのバランスを調整し、MAO-Bはドーパミンの調整を行なっています。

睡眠薬はモノアミン系神経伝達物質を抑制しなければいけないため、GABAは細胞を構成するアミノ酸に情報伝達をして、GABAの産生と放出を促進するようにします。

全身の細胞に存在するGABA受容体は5つの複合体で構成されているのが分かっています。
その中でもGABAAと言われるGABAの受容体は、2つのαと2つのβ、あとはγとされる5量体です。

GABA受容体は、イオンであるCl-を受け入れるCl-チャネルを形成します。
このCl-チャネルとは、GABAが受容体に届くとCl-に反応し、受容体を開口。

睡眠薬はCl-作用を含み、GABA受容体を頻繁に開口させる反応により脳内と全身の働きを抑制できます。
覚醒系が作用する間はまったく開口せず、GABAをも受け入れない構造ですので、覚醒系と抑制系のそれぞれを比べると、覚醒系の方が神経伝達されやすい構造なのです。

睡眠薬はGABA受容体の5量体で反応するベンゾジアゼピン系でこの受容体を開口させます。
受容体の開口でも、シナプス小胞はGABAを産生させる神経伝達を交互に行なっているため、睡眠薬はその働きを研究して、作用時間の違う薬剤を作ることができたのです。

次の章では、睡眠薬でGABA受容体のCl-チャネルを刺激して睡眠を誘発する主要な睡眠薬であるベンゾジアゼピン系睡眠薬を解説します。

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原因不明の体調不良、病院で診断されても異常がないけど調子が悪いなどのお悩みの女性に。

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GABA受容体を興奮させる睡眠薬ベンゾジアゼピン系

GABA受容体を興奮させ、GABAの産生と放出を促す睡眠薬はベンゾジアゼピン系睡眠薬です。

1950年頃に開発されたベンゾジアゼピン系睡眠薬は、それまで主要な睡眠薬だったバルビツール酸系睡眠薬よりもはるかに副作用の少ない効用となりました。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、睡眠を促すだけでなく、さまざまな精神的な作用も期待できる効用があります。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、抗不安、抗けいれん、筋弛緩、催眠鎮静の4つの作用を持っています。

GABA受容体の5量体のうちα部位にベンゾジアゼピン系は反応させ、Cl-作用からGABA産生を促すことができます。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬には、W1選択性と言われるα受容体にのみ反応させる作用を開発できたことが画期的だったのです。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬以前に使用されていたバルビツール酸系睡眠薬は、全身の筋弛緩を促す作用しかありませんでした。

せん妄、幻覚症状はよく服用された方は経験する精神機能を壊す可能性の高い睡眠薬だったのです。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、W1選択性の作用でGABA受容体のα受容体のみに特殊な反応をさせる作用により、せん妄や幻覚症状を起こさないで睡眠に導入することができたのです。

まとめ:睡眠薬は脳内の覚醒系のバランスをコントロールして睡眠を作り出す

この記事では、睡眠薬の作用を詳しく書いてきました。

睡眠薬の作用は、目を覚ます働きの覚醒系の抑制。
この抑制に作用する神経伝達物質が、GABAと言われるγアミノ酸酪酸です。

覚醒系には、モノアミン系のノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンがあります。
モノアミン系は産生させるための酵素が脳内に反応しやすいような構造なので覚醒系は維持されやすいです。

しかし、アミノ酸で作られているGABAは全身の神経細胞や細胞膜にある受容体は存在するのに、覚醒系の神経作用で抑制されやすいのです。

その結果、不眠などの症状が現れます。

睡眠薬はGABA受容体に反応させる作用を持っています。
GABA受容体には、5量体でできており、その中でもα受容体という部位に反応するベンゾジアゼピン系の薬剤が睡眠薬の基礎となっています。

それまでの睡眠薬でバルビツール酸と言われる薬剤がありましたが、それはGABA受容体全体に反応させることで、覚醒系を一気に抑制し、せん妄や幻覚症状を生んでいました。

今ではGABA受容体の一部のα受容体のみにだけ反応させるベンゾジアゼピン系が作られてせん妄などの精神症状なく睡眠に導入することができるようになりました。

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